建物自体の資産価値という観点で、有望なのは戸建ての賃貸住宅。転勤などで、留守となる自宅を賃貸住宅として貸す「リロケーション物件」ではなく、最初から賃貸用に建築する。一般的な賃貸アパートと比べ、多少駅から遠くても入居者が確保できるのもメリット。最終的には、戸建中古住宅として売却も可能だ。
高齢社会の進展に伴い、注目を集めるサービス付き高齢者住宅(サ高住)。サ高住の登録数は、2014年6月末時点で4717棟15万1667戸に達した(一般社団法人すまいづくりまちづくりセンター連合会)。13年6月時点では3543棟11万4315戸であり、1年間で1174棟3万7352戸増えたということになる。
高齢者人口は約3千万人で過去最高
総務省の統計によると、65歳以上の高齢者人口は2980万人(2011年9月15日現在)で、総人口に占める割合は23・3%で、人数・割合ともに過去最高となった。05年の20・2%に対し6年で3ポイント以上アップしており、名実ともに高齢社会であり、不足が見込まれる高齢者住宅への回答の一つがサ高住といえる。
補助金など国の建設支援や税制上の優遇措置もあり、大手住宅企業も取り組みを強める。また、住宅部品企業やビルダー側からは在宅介護の視点から高齢者配慮仕様の間取りを新築時点で組み込んだり、バリアフリーリフォームなど住宅改修の提案も増えている。