2015年度に見直す住生活基本計画

既存住宅性能評価基準の告示化

既存住宅に対する住宅性能表示制度の評価基準と、既存住宅の長期優良住宅基準が2015年度中に告示化される予定となっている。既存住宅については、現在の住生活基本計画で示された目標「住宅の適正な管理及び再生」と「多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場の環境整備」で具体的な施策が盛り込まれているが、新たに空き家の増加などの課題への対応が求められている。

現状は既存住宅の性能を評価したり、リフォームによる性能アップを評価する仕組みが不十分。既存住宅の性能が適切に評価されることは、住宅ストックの性能アップのみならず、住宅ストックを劣化させず空き家を産み出すことを防ぐ効果も期待できる。

既存住宅の性能評価が整備されておらず、長期優良住宅にも含まれる「劣化の軽減」と「温熱環境」は評価基準が存在しない。そこで、国土交通省は検討会を立ち上げて既存住宅の性能評価基準を策定すると共に、既存住宅の長期優良住宅の基準策定に着手した。ここで住宅性能表示制度と長期優良住宅制度との関係を整理しておくと、住宅性能表示制度の評価項目をベースに、長期優良住宅の評価基準が定められており、双方の基準は密接に関係している。

検討会で示された評価方法を、補助事業である「長期優良住宅化リフォーム推進事業」を通じて実際の事業で検証して、既存住宅における住宅性能表示の評価基準案と既存住宅の長期優良住宅基準案を3月末までにとりまとめる予定だ。15年度から既存住宅性能表評価基準案は社会資本整備審議会建築分科会で、既存住宅の長期優良住宅評価基準案は同審議会住宅宅地分科会で、それぞれ告示化する議論を行う。

2015年01月01日付5面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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