建設経済研究所(RICE)は、大工の将来人数を都道府県別に予測した。
各都道府県とも、2020年に比べて15年後の35年には、およそ40~60%の大幅減となる結果となった。
このまま大工人数が減少していくままでは、将来的に市場の需要を満たせず、住宅建築への投資額に影響を及ぼすことになる。
ただ、人口減少の中でも大工以外の建設業の職種分類では、地域によって増加が見込まれるものもある。RICEは、それぞれの実情に応じた対応や生産性向上などを提案している。
20年の国勢調査を基にしたRICEの予測によると、全国の「大工」の将来人数は、25年に23万145人だったものが35年には20年比51・8%減の14万3608人に大きく減少する。35年の大工人口予測のうち、東京都は45・2%減の8290人となる予測。愛知県は47・7%減の7135人で、大阪府は42・3%減の8639人になる。
都道府県別で減少幅が大きい順にみると、福島県が70・7%減の1835人、岩手県が68・9%減の1997人、宮城県が65・2%減の2223人と、東北エリアで減少率の高さが目立つ。次いで、山梨県が64・9%減の811人、大分県が64・2%減の1070人、宮崎県が63・3%減の1453人となる。減少幅が小さい順では、福井県が21・9%減の2022人、石川県が32・9%減の2456人、兵庫県が33・6%減の6278人。岡山県が36・7%減の3254人、香川県が39・2%減の1197人で、大阪府(42・3%減の8639人)の次は佐賀県の42・4%減の1710人という予測結果だ。