
東京を中心とした大都市の居住者は、震災直後に実施された計画停電により、1日のうちのわずかな時間であっても、全く電気が使えない状態に置かれたことで、その不便さが身にしみた感は強い。省エネ化の進展は、ある意味当然のことかもしれない。
とはいえ、一切電気などエネルギーを使わない暮らしは一般的にはありえない。そこで登場したのがZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)仕様。太陽光発電(PV)などによる創エネと消費を相殺し、エネルギー収支がゼロ(以下)となる住宅のこと。2012年に国が発表した「グリーン政策大綱」の中で、2020年までに標準的な新築住宅で実現する方向性が示された。
積水ハウスの『グリーンファースト・ゼロ』仕様は、「国のグリーン政策大綱を先取りする」との意気込みで商品化された住宅。高断熱仕様の窓とパッシブ技術による省エネ、高効率な設備仕様と太陽光発電による創エネを組み合わせて、収支ゼロ「以下」にする。
設備提案も。三井ホームの『スマートブリーズゼロ』は、太陽光発電と独自の高効率健康空調システム「Newスマートブリーズ」を組み合わせて、年間冷暖房費がゼロにできる提案で、快適性と経済性の両立を図る。
「100人いれば100通りの住まい方がある」といわれる中で、住まう人それぞれに寄り添える住宅として三井ホームが提案するのが「セレクトオーダー200」。全200通りの建物パターンをベースに、設備・仕様などさまざまな組み合わせで無限に近いプランの広がりを備えた。