LIXIL住宅研究所(東京都江東区、今城幸社長)は6月下旬、運営するアイフルホームの商品ラインアップに、自立型コージェネレーション+大容量LPガスバルクをセットにした「レジリエンス仕様」を加えた。
レジリエンス仕様は外部から電気の供給が停止しても約1ヵ月間、ガスコンロや照明、家電や冷蔵庫を使用できる。地震による建物の被害予防からさらに一歩進め、非常時のライフラインを確保し生活を守る。
LIXIL住宅研究所は3つの住宅フランチャイズ(アイフルホーム・フィアスホーム・GLホーム)を運営しており、そのうち最も事業規模が最も大きいアイフルホームは主力商品「セシボ」のEX仕様(認定長期優良住宅仕様)で、従来から標準としていた耐震等級3相当の躯体性能に、粘弾性体による制震システムを2012年4月に組み合わせ、「耐震+制震」を標準仕様とした。
LIXIL住研では運営FCに新しい取り組み・仕様を実装する場合、真っ先にアイフルホームに導入する傾向がある。「耐震+制震」の標準化もアイフルホームが初だったが、きっかけは2×4住宅を扱うGLホームがオプションとしてラインアップしていた制震システムの販売が、東日本大震災後に急増したことだった。
高層ビルの制震システム
GLホームの制震システムは、高層ビルの制震装置に用いられる粘弾性体を2×4パネルの枠材に取り付けた商品名「GTSウォールパネル」で、地震の揺れを粘弾性体で吸収、躯体の損傷と釘の浮き上がりを防ぎ、繰り返しの揺れに対応することが特徴だ。
GLホームではGTSウォールパネルの販売が、東日本大震災後の10ヵ月間で震災前の6年分を超える件数を記録。LIXIL住研ではこの動向を戸建住宅の耐震性強化に関するニーズの高まりと判断、セシボでの標準化を決めた。