ヒートショック対策を
冬場にはよく「ヒートショック」という言葉が聞かれる。
これは住宅の中での温度差、例えば寒い部屋から急に暖かい浴槽に入ったり、夜中布団から起きて寒いトイレに行った時など、血圧の急激な上昇により、身体に大きな負担がかかることをいう。住宅内の温度差が健康に与えるダメージは想像以上に大きいものがあり、食事や運動も大事だが、家の性能から健康を考えることも必要なことと言えるのだ。
厚生労働省が発表した調査によると、2016年の住宅を含む居住施設の浴室内での死亡者数は5138人。交通事故の死亡者数3904人と比べても約1・3倍に達しているのだ。
「ヒートショック」の予防策として肥満防止とか高血圧対策を挙げる人も多いが、手っ取り早い対策の1つとして挙げられるのは、住宅の寒さ対策、住宅内の温度差をなくすことが必要なことだ。
実際問題として、家中の温度を均一にすることは難しいといえる。
それは、「日当たり」の問題があるからだ。南側の部屋と北側の部屋では当然のことながら温度差はあるし、1階と2階を比較した場合でも、1階の方が室温は低くなってしまう。
それでは、どうしたら気温差をなるべくなくすことができるのだろうか。
それには建物を丸ごと断熱化することが必要だ。
また冬場においては室内温度の50%は窓から逃げていくといわれている。
暖房を効かせた部屋にも関わらず、窓に近づくとひんやり冷気を感じる人も多いのではないか。
冬場に部屋の温度を保つには窓性能の向上も1つのポイントなのだ。
たとえば、単板ガラスの窓サッシから複層ガラスに変更したり、窓枠をアルミから樹脂に変えることで、熱が逃げづらくなるという。
温度差の目安は、部屋ごとの温度差は5℃以内に保つのが理想といわれている。そうすることで、温度差から生じる病気を予防し、温度差から生じる疲労なども軽減できるのだ。
ぜひとも、住宅内の温度差にも配慮した住宅選びをしていただきたい。
詳しくはハウスメーカーの担当者に聞いてみてはどうだろうか。