
東京建物(東京都中央区、小澤克人社長)とYKKAP(東京都千代田区、魚津彰社長)、慶應義塾大学は24日、産学連携プロジェクト「既存賃貸マンションのZEHリノベ実証実験」の結果報告会を行った。
同実証実験は築20年の既存賃貸マンションの2部屋を、ZEH仕様にリノベーションした住戸(ZEH住戸)と新築当時の断熱仕様のままリノベした住戸(通常リノベ住戸)を比較し、省エネ性だけでなくZEHが居住者の快適性・健康性・知的生産性などに与える影響を可視化するもの。
実証実験は昨夏と今年2月に実施。ZEH住戸は通常リノベ住戸に比べ、睡眠効率が4・8%、作業効率で6・3%高く、居住者に与える好影響が確認された。また1日の消費電力は夏冬ともZEH住戸の方が10%以上少なかった。
新築戸建ての性能評価検証に偏りがちのなか、既存集合住宅での実証実験は希少で、今後の既存住宅の省エネ化の加速につながることが期待される。
実証実験は、2005年竣工で東京建物が東京都江東区に保有する総戸数423戸の大規模賃貸マンションで行った。リノベーションを行ったのは6階の東向き住戸をZEH仕様に改修。11階の同じ間取りの東向きの住戸は、内装だけ新しくするという一般的な通常のリノベーション工事を実施した。階数は違うものの両住戸には前面に建物がなく同じ間取りで日照条件はほぼ同等という住戸を選択し実験を行った。
リノベーションの内容は<下図>の通り。ZEH住戸ではサッシにYKKAP製の商品を採用している。通常リノベ住戸は断熱等性能等級と一次エネルギー消費量等級がそれぞれ4。ZEH住戸ではリノベによってそれぞれ6にアップさせた。内装、家具等は同じものを使用しているので一目ではどちらの住戸にいるのかが分からない。
この両住戸で〝室内環境測定〟と、実際に一定期間生活をしてもらう〝被験者実証〟を行った。検証期間は「夏」が8月25日~30日と9月1日~6日、「冬」は2月9日~14日と16日~21日。室内環境測定については、「夏」は冷房停止後の温度上昇抑制の確認と日射遮蔽の確認、消費電力の調査等を行った。「冬」はサーモカメラによる室温差確認と窓際で発生するコールドドラフト気流の観測などをメインで実施した。







