国交省、コロナ対応=完了検査の速やかな実施を通知、建築士講習は延期

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国土交通省は、部材の納品遅れによって工期が延びると見通し、自治体に対し、建築主が希望して申請すれば、軽微な変更に該当する場合は完了検査を、該当しない場合には計画変更手続きと完了検査を速やかに実施するよう通知を出した。

引っ越しや関連手続きを済ませたい建築主の要望があるとみての対応。また、自治体が指定している確認検査機関に対する周知も求めた。

同省はさらに、建築士定期講習と管理建築士講習の実施を4月末まで控えるように登録講習機関に要請した。建築士定期講習は建築士法で3年に1度受講することを義務付けているが、3年の受講期限内に受講できない場合でも柔軟に取り扱う予定という。

同省は、二級建築士と木造建築士についても同様に扱うように各都道府県に依頼しているところで、建築士事務所開設にあたって受講が必要となる建築士定期講習を実施できる11の登録講習機関のほか、建築士関係団体にも周知を求めた。5月以降の講習実施については、今後の状況を踏まえた上で通知する方針だ。

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、住宅分野においても、国が自治体や関連団体に対応を求めている。国土交通省は、部品供給遅れに伴う住宅設備・建材の納品遅滞が発生していることから、自治体および指定確認検査期間あてに、完了検査を円滑に行うように通知した。また、建築士定期講習と管理建築士講習の実施も控えるように実施機関に要請した。

国交省は2月27日、自治体に対して完了検査を円滑に実施するように通知を発出した。トイレ、システムキッチン、ユニットバス、ドアといった住宅設備・建材が一部部品を含め中国生産されているため。

2020年03月05日付5面に掲載
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