
室内の温熱環境が居住者の健康に与える影響に関する調査結果を、積水化学工業住宅カンパニーの調査研究機関・住環境研究所(東京都千代田区、太田真人所長、以下JKK)とパナソニックホームズ(大阪府豊中市、藤井孝社長)が相次ぎ発表した。
JKKは高断熱住宅は低断熱住宅に比べて脳血管疾患による健康損失期間が17%削減される可能性があると推計。パナソニックホームズは、冬季に室温が高い住宅ほど子どもの活動量が増加し、住宅全体の温度差が少ない場合では、季節による活動量の差が小さいことを明らかにしたという。
高断熱住宅や均一な室内温度環境によって実現する「快適性」の実態が、科学的・医学的な研究成果の蓄積によって裏付けられつつある。
JKKはみずほリサーチ&テクノロジーズ(東京都千代田区、吉原昌利社長)と共同で、高断熱住宅と低断熱住宅が健康に与える影響について、病気や障害によって健康な生活を送れない年数を数値化した指標DALY(障害調整生存年数)に基づく検証を実施した。
DALYは、健康上、どの病気や外傷が社会に大きな損失をもたらしているかを比較する指標。早期死亡によって失われた寿命と病気や障害による損失期間で構成される。
25歳以上の脳血管系疾患(脳梗塞や脳出血など)について、断熱等性能等級3相当と等級6相当を比較した結果、DALYは17%削減される可能性があると推計された。
同様に、等級3を基準に断熱等級ごとのDALY削減率をみると、等級5相当は16%、同6相当は17%、同7相当は22%となり、断熱性能が高くなるほど削減効果が大きくなる可能性があることが確認されたという。
太田JKK所長は「高断熱住宅に住むことでDALYが削減される可能性が確認できた」と評価している。







