大和ハウス工業(大阪市北区、芳井敬一社長)は20日、4月1日から給与水準の改定(ベースアップ)と初任給の引き上げを行うと発表した。ベースアップの対象者は正社員の約1万6千人で昇給率は平均23・5%、昇給額が平均9万2945円。同日入社予定の新卒社員の初任給は、大学卒、大学院卒、高専・専門学校卒のいずれも10万円引き上げる。同社グループのパーパス「生きる歓びを、未来の景色に。」を実現するため、多様な人財が活躍できる環境を整備し、人的資本への投資を加速させる。
給与水準の改定は、より安心して意欲的に能力が発揮できる環境を整備するとともに、中長期的に事業の成長を担う人財を確保するのが目的。月例給与と賞与の比率を見直し、業績に左右されない月例給与水準を大きく引き上げる。社会情勢や同社業績を踏まえ、特に若年・中堅層への配分を厚くし、年収で約10%の増加を実現するとした。
新卒初任給の改定は、採用環境が今後も厳しい状況が続くとみて、同社が求める人財の獲得を目指すもの。大学卒の新卒社員の初任給は月額25万円から35万円に引き上げるとした。