積水化学工業住宅カンパニーの調査研究機関・住環境研究所(東京都千代田区、太田真人所長)は8月19日、サーキュラーエコノミー時代を見据えた研究として、工業化住宅の長寿命化の実態と、その実現を支える要因の解明に取り組むと発表した。

権藤智之東京大学大学院准教授と森田芳朗東京工芸大学教授と連携する。約60万件の住宅データ分析やアンケート、訪問調査を実施し、住宅寿命、維持管理の状況、居住履歴、住みこなし、住宅価値継承の実態などを多角的に分析する。

今回の研究のきっかけとなったのは、「築年数が経過した戸建住宅において、工業化住宅(鉄骨造)が他の住宅に比べて建物の劣化発生が少ない傾向」が確認できたアンケート調査(2025年度に実施)だったという。

同研究所は工業化住宅について、「工場生産による品質の均一化や高い施工精度で日本の住宅品質の向上を先導してきた」一方で、「長寿命化の実態や、それを支える要因は十分に明らかになっていない」とする。

同研究所が戸建住宅所有者(過去に所有も含む)に実施した建物劣化発生状況などに関するアンケート調査では、工業化住宅(鉄骨造)の劣化発生率は、それ以外の住宅と比較していずれの建築年代においても相対的に低く、特に1970年代に建築された住宅ではその差が大きい傾向が確認できたという。

同研究所は同データについて「住宅所有者の認識に基づくもので、規模や立地、維持管理の状況、居住者属性などさまざまな要因が影響する可能性がある」として、この調査結果のみから要因を特定することはできないとしている。