米国では修繕履歴は中古戸建て価格に影響を与えない。日本の中古住宅の価値はイメージの向上で上がる――。米国の中古戸建取引価格評価と日本の中古住宅価格の取引事例に関する青山リアルティー・アドバイザーズの不動産鑑定士による調査結果が、27日に開催した国土交通省の中古住宅・リフォームトータルプラン検討会で提示された。
米国では中古住宅の鑑定評価やインスペクション(建物調査)では築年数より建物の現況で価格決定を行う一方、修繕履歴を保存しておらず、中古住宅売買の価格に影響はない。また、日本で中古戸建住宅の評価額を求める場合、土地価格の算定、建物価格の査定、土地建物一体として市場性の検討の3つで行うが、あるべき姿として建物の価格の査定と市場性において実質的な耐用年数とイメージ向上による市場性アップを価格評価に反映させることが大事と結論づけた。
2011年6月30日付け7面から記事の一部を抜粋