注目の助成金(150)補助金でエコカー購入促進

全文公開中

例年、経済産業省では「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」を設けています。電気自動車や燃料電池自動車等のいわゆる「エコカー」を購入した場合、その費用の一部が補助されます。特に近年は政府が「クリーン成長戦略」として脱炭素化政策に力を入れていることもあり、注目度が高まっています。そこで今回は「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金」の要件や申請の流れについて解説します。

補助対象となる車両は、電気自動車(EV、小型・軽も含む)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池自動車(FCV)、超小型モビリティ、ミニカー、電動二輪、クリーンディーゼル車となります。2022年11月8日以降、新車として新規登録したか、新規検査届出を行った自動車が対象です。なお、クリーンディーゼル車のみ、23年4月1日以降に新車新規登録したものは対象外になるとのことです。

補助対象者は個人・法人を問わず、自治体も含まれます。リース契約も対象となりますが、その場合、申請するのは車両の所有者であるリース会社となり、補助金もリース会社に支給されます。

支給される補助額は車両の種類によって異なります。

購入した車両のブランドや車名、グレードによっても補助額が異なります。対象となるブランドはトヨタや三菱等の国産車だけでなく、ベンツやポルシェといった外車も含まれています。

EV、小型・軽EV、PHEV、FCV、超小型モビリティ、ミニカーの場合、「車載コンセント(1500ワット/AC100ボルト)から電力を取り出せる給電機能がある」、「外部給電器やV2H充放電設備を経由して電力を取り出すことができる」、「省エネ法トップランナー制度の2030年度燃費基準の対象となっている」という条件を満たすと補助額がアップします。また、EV、PHEV、FCVに限り、メーカー希望小売価格が税抜840万円以上の車両を購入した場合、その車両の本来の補助額に0・8を乗じた金額が支給されます。

補助金の申請は、事務局の「次世代自動車振興センター」に補助金交付申請書を提出する必要があります。提出期限は原則車両の初度登録(届出)の日から原則1ヵ月以内となります。なお、料金の支払いが車両登録日の後になる場合等は例外として認められています。また、初度登録が22年11月8日~23年3月31日の場合、提出期限は23年5月31日までとなります。

申請書以外にも、個人であれば運転免許証、法人であれば履歴事項全部証明書等の書類提出が求められます。領収証や自動車検査証等実際に車両を購入したことがわかるエビデンスも提出が必要です。

書類を事務局に提出すると、1~2ヵ月程度の審査を経て、交付決定通知件補助額確定通知書が送られてきます。そして、おおよそ1週間後に補助金が振り込まれます。本補助金は自治体の方で公募している同様の補助金と併用することができます。たとえば、東京都では「ZEV(ゼロエミッションビークル)の車両購入補助金」を公募していますが、個人が給電機能なしのEVを購入した場合、35万円が補助されます。つまり、国の補助金と併用すると、65万円+35万円=100万円が補助されることになります。

EV等を購入する際は、国の補助金だけでなく、自治体でも同様の補助金がないか確認しましょう。

2023年05月30日付6面に掲載
毎週じっくり読みたい【定期購読のご案内
今スグ読みたい【電子版で購読する

記事をシェアする

住宅産業新聞社からのお知らせ:弊社著作物の使用に関するお願い
2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

こんな記事も読まれています

最近の連載

最近の特集企画

最近の連載

住宅産業新聞社からのお知らせ

見本紙をダウンロード

ホームページから見本紙がダウンロードできます。定期購読や広告出稿を検討している方は、こちらからご確認ください。

ファイルサイズを小さくするため、見本紙では画像を圧縮しています。パケット通信料金定額制プランに加入していない携帯電話やスマートフォンなどを利用している方はご注意ください。

見本紙をダウンロードする
(ファイルサイズ:25MB)