注目の助成金(130)低所得者への5万円給付が開始へ

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2022年9月6日、政府が低所得者(住民税非課税世帯)に対して5万円を給付する方針であることがわかりました。

新型コロナウイルスの長期的な影響に加え、昨今の原油・物価高騰等の影響により、住民税非課税世帯等に該当する低所得者の家計がさらに圧迫されることを防ぐための施策ということです。

給付時期は未定であり、財源は約9千億円程度を見込むとのことです。

前回は、低所得者(住民税非課税世帯)に対して1世帯あたり10万円を給付する「住民税非課税世帯等に対する臨時特別給付金」を実施していました。今回はその上乗せ給付という建付けとなります。

今回はこの低所得者向け給付金の要件について解説します。(9月6日時点での情報となります)

◇ ◇

対象となる世帯は「2022年度の住民税が非課税となっている世帯」または「住民税非課税に相当する家計の急変があった世帯」となります。住民税非課税世帯とは、「生活保護(生活扶助)を受けている」、「障害者、未成年者、寡婦、ひとり親で、前年所得が135万円以下(給与所得であれば204万4千円未満)」、「前年の所得が自治体ごとの基準より少ない」のいずれかに該当する世帯です。

「住民税非課税」とみなされる基準は自治体によって異なる場合があります。「市区町村名+住民税非課税」で検索すると、自治体が定めた基準を確認できます。

例えばある自治体では、「(1)その年の1月1日現在で、生活保護法による生活扶助を受けている」、「(2)障害者、未成年者、ひとり親、寡婦(夫)で、かつ前年の合計所得が135万円以下(給与収入なら204万4千円未満)」、「(3)前年の合計所得が【35万円×(本人+被扶養者の人数)+21万円(被扶養者がいる場合に加算)+10万円】以下」、「(4)所得割が非課税であり、前年の合計所得が【35万円×(本人+被扶養者の人数)+32万円(被扶養者がいる場合に加算)+10万円】以下」のいずれかに該当すれば対象となります。

また、前年の収入が以下のいずれかより少ない場合も対象となります。すなわち、「アルバイトやパートの給与収入が100万円以下」「65歳以上かつ年金受給のみで、年金収入が155万円以下」、「65歳未満かつ年金受給のみで、年金収入が105万円以下」、「不動産収入等所得があるが、収入から必要経費を引くと合計所得が45万円以下」です。なお、どの場合でも前年の合計所得が45万円以下である必要があります。

申請手続きは原則不要と想定されます。

なお、マイナンバーとひも付いた課税情報を利用して対象世帯を特定することが想定されます。

また、マイナンバーと紐づいた口座への振込も想定されます。9月30日までに、マイナンバーと給付金受取口座を紐づけた場合、7500円分のマイナポイントを付与するキャンペーンが実施されています。

ちなみに、健康保険証も紐づけるとさらに7500円分が付与されます。関連する予算が8月末時点で6千億円程度余っているため、期限が30日から延長される可能性もありますが、申請手続き不要の給付、及びマイナポイントの付与を希望している場合は、お早めに口座とマイナンバーの紐づけをしておくことをお勧めします。

他にも低所得世帯以外も対象の給付金が実施する自治体があったりします。お住いの自治体でどのような給付が行われるのか確認してみましょう。

2022年09月27日付6面に掲載
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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