昨今はコロナ禍に加え、ウクライナ情勢等の影響により原油・物価が高騰しており、水道料金・電気料金等生活に必要なインフラ利用料金の支払いが難しくなっている個人または事業者が増えています。
そこで今回は公官庁や各自治体で実施しているさまざまな免除・支払い猶予制度についてご紹介します。
〇水道料金の支払い免除〇
電気・ガス料金による負担増を軽減するため、給水契約をしている全世帯・事業者に対して水道料金を数ヵ月分免除する自治体が増えてきています。
▽大阪府大阪市=8月～10月検針分の水道の基本料金と、下水道使用料の基本額計4620円を全額免除▽兵庫県丹波市=市民・事業者を対象に、9月請求分～12月請求分までの水道料金の基本料金を全額免除▽和歌山県紀の川市=市内の全使用者について、9月～11月請求分(7月～9月使用分)の3ヵ月間分を免除▽群馬県前橋市=水道料金の改定による低所得者世帯の家計負担を軽減するため3千円分のQUOカード1枚の配付▽埼玉県本庄市=市内の世帯及び事業者等を対象に、9月～2023年2月分の水道料金を免除
〇給食費の支払い免除〇
物価高騰の煽りを受けて、学校の給食に用いる原材料も高騰しています。自治体の多くでは、その高騰した分の補助を出したり、小中学校に通う児童がいる世帯を対象に給食費を免除したりする対策を講じています。
▽沖縄県竹富町=夏休み期間の8月を除く11ヵ月分の給食費を免除。これまで納入した給食費については還付▽茨城県稲敷市=9月～23年3月分までの給食費を免除▽徳島県鳴門市=市内小中学校の6～7月の給食費を免除。市内から市外の小中学校に通う児童の場合、1万円を支給。高校生相当の16～18歳についても、昼食代として1人あたり1万円を支給▽静岡県伊東市=小中学校2学期分の給食費免除。保育園・認定こども園に通う3～4歳児についても9～12月分を無償化▽埼玉県越生町=町立小中学校の生徒を対象に、8月～23年3月分までの給食費を免除
〇電気・ガス料金の支払い猶予〇
「電気・ガス料金の支払いが困難な方に対して支払い猶予等の配慮を行ってほしい」という経済産業省の要請に応じて、各地域の主要電力会社・ガス会社では9月まで支払い猶予を認める特別措置を講じています(8月22日時点)。
対象者は、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が減少した世帯を対象に無利子の貸付を行う「緊急小口資金」または「総合支援資金」を受給した方です。
〇「緊急小口資金」・「総合支援資金」の返済免除〇
2022年度に住民税非課税であれば、「緊急小口資金」・「総合支援資金」の返済が免除されます。住民税非課税となるには「生活保護を受けている」または「前年の所得が基準より少ない」のいずれかの条件を満たす必要があります。
〇NHKの受信料免除〇
NHKでも特定の世帯を対象に受信料の全額または半額免除を行っています。全額免除の場合は、生活保護を受けている方の他、障害者がいる市町村民税非課税世帯、社会福祉施設等の入所者、経済的理由により奨学金を受給していてかつ親と別居中の学生等が対象となります。
半額免除の場合は障害者が世帯主となっている世帯、または重度の戦傷病者が世帯主となっている世帯が対象です。
これら免除・支払い猶予の制度は申請不要である場合が多いですが、中には申請手続きを要するものもあります。「せっかく申請できるのに申請し忘れた」ということがないよう、お住いの自治体、利用しているインフラ企業等のHPを確認してみましょう。
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株式会社ナビット(https://www.navit-j.com/)
東京都千代田区。「地下鉄乗り換え便利マップ」などを展開するコンテンツプロバイダー。地域特派員5万8100人の全国の主婦ネットワークにより、地域密着型の情報収集を得意とする。
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