注目の助成金(125)参院選が終了、助成金や補助金の行方は?

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参院選の投開票が10日に行われましたが、自民・公明の与党議席が過半数を超え勝利しました。政府は今後「新しい資本主義」に基づいて、10兆円超の追加経済対策を取りまとめるとのことです。そこで今回は今後の助成金や補助金について解説します。

6月7日、政府は「経済財政運営と改革の基本方針2022新しい資本主義へ~課題解決を成長のエンジンに変え、持続可能な経済を実現~」(骨太方針2022)を閣議決定しました。まずは、その内容から想定される施策について読み解いていきます。

骨太の方針では「新しい資本主義に向けた重点投資分野」として、第一に「人的資本投資」を挙げています。24年度までに3年間で4千億円規模の施策を行うとしています。

具体的には、リカレント教育、円滑な労働移動促進、同一労働同一賃金の徹底を積極的に推進していくとのことです。関連する助成金として、賃金引上げに伴う人件費増を補うための設備投資を支援する「業務改善助成金」、離職した失業者の再就職を支援する「労働移動支援助成金」、人材研修を支援する「人材開発助成金」のさらなる拡充が想定されます。

「多様な働き方の推進」では、ジョブ型の雇用形態や裁量労働制、副業・兼業の奨励、選択的週休3日制度の導入推進が掲げられ、フリーランスを始めとした多様な労働形態を可能にするよう施策を打つとのことです。関連する助成金としては、残業時間削減に資する取組を支援する「働き方改革推進支援助成金」、テレワークの導入を支援する「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」、20年に新設された「副業・兼業労働者の健康診断助成金」といった、多様な労働形態を可能にする体制作りを支援する助成金の拡充が想定されます。

「賃上げ、最低賃金の引上げ」では、最低賃金が全国加重平均1千円以上になることを目指し、企業の生産性向上支援、適切な価格転嫁の環境整備等を行っていくとのことです。上述の「業務改善助成金」、22年4月より開始した賃金引上げ税制はもちろん、「事業再構築補助金」では「大規模賃金引上枠」、「ものづくり補助金」では「回復型賃上げ・雇用拡大枠」が新設され、賃金引上げ及び生産性向上の両立を推奨しています。

「グリーントランスフォーメーション(GX)への投資」も重点施策の1つとして掲げられており、省エネ設備を導入する「先進的省エネルギー投資促進支援事業」や「カーボンニュートラルに向けた投資促進税制」、ものづくり補助金や事業再構築補助金の「グリーン枠」が拡充されると想定されます。

「少子化対策・こども政策」では、「こども家庭庁」の創設を行う等、こどもの貧困解消や少子化対策に力を入れており、低所得の子育て世帯に子ども1人5万円を支給する「子育て世帯生活支援特別給付金」のような給付金が今後も出る可能性があります。

「就職氷河期世代支援」では、23年度からの2年間を「第二ステージ」と位置付け、正規雇用者の30万人増を目指すとしており、氷河期世代の雇用を支援する「特定求職者雇用開発助成金(就職氷河期世代安定雇用実現コース)」等の雇用系助成金の拡充が想定されます。

「中堅・中小企業の活力向上」では、事業再構築・生産性向上支援にさらに力を入れるとしており、中小企業庁の大人気補助金である「事業再構築補助金」、「ものづくり補助金」、「IT導入補助金」、「小規模事業者持続化補助金」のさらなる拡充が期待されます。

「国民生活の安全、安心」ではロシアのウクライナ侵攻等の国際情勢を踏まえて、サイバーセキュリティの強化を行うとしており、IT導入補助金ではサイバーセキュリティの取組を支援する「セキュリティ対策枠 」が新設される予定です。

政治と助成金・補助金は密接に関係するため、選挙結果や政権によっては「ものづくり補助金が廃止」という場合もあります。助成金・補助金を有効活用したいと考えている方は、政治動向も逐一ウォッチしておきましょう。

    株式会社ナビット(https://www.navit-j.com/)
    東京都千代田区。「地下鉄乗り換え便利マップ」などを展開するコンテンツプロバイダー。地域特派員5万8100人の全国の主婦ネットワークにより、地域密着型の情報収集を得意とする。
    最新の情報は、助成金・補助金の検索サービス「助成金なう」へ
2022年07月19日付6面に掲載
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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