注目の助成金(39)予測!厚労省の2020年度の助成金はどうなる?

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前回は2020(令和2)年度の中小企業庁の補助金の動向について解説しました。今回は厚生労働省の助成金の動向について解説します。

厚生労働省より発表された「令和2年度予算概算要求のポイント」によれば、長時間労働の是正、安全且つ健康に働くことができる職場づくりに対して、359億円の予算が要求されています。前年度の309億円から16%アップしており、「時間外労働削減」「勤務間インターバル導入」など働き方改革に関する助成金がさらに拡充されることがわかります。

これから行われる通常国会で、来年度予算が承認(成立)される予定です。そして、来年度の助成金が正式に決定されます。この正式決定は新年度が始まる直前までかかり、通常は新年度の4月に入ってから順次新しい助成金が発表されていきます。

19年度はインターバル導入など時間外労働削減につながる取組を支援する「時間外労働等改善助成金」が大好評でした。しかし、20年度ではこの「時間外労働等改善助成金」は消滅するかもしれません。

助成金で働き方改革を推進

なぜなら、国土交通省及び厚生労働省が共同でとりまとめた20年度予算概算要求の概要によれば、20年度では「時間外労働等改善助成金」から「働き方改革推進支援助成金(仮称)」に変更する予定だからです。

この「働き方改革推進支援助成金」は中小企業・小規模事業者や事業主団体に対し、労働時間の縮減や休暇取得の促進を支援します。また、「労働時間短縮・年休促進支援コース」「勤務間インターバル導入コース」「団体推進コース(今回は割愛)」の3コースで構成されるようです。

「労働時間短縮・年休促進支援コース」は「時間外労働等改善助成金」の「時間外労働上限設定コース」と「職場意識改善コース」を再編・統合したものです。労働時間短縮や生産性向上を目的として、就業規則の変更、労務管理者・労働者への研修、外部専門家によるコンサルティング、労働能率増進に役立つ設備・機器の導入などの取組を行います。

その取組を行った上で、(1)「36協定」の月の時間外労働時間数の縮減、(2)所定休日の増加、(3)特別休暇の整備、(4)時間単位の年休の整備の4つの成果目標を1つ以上達成することで、助成金が支給されます。成果目標の達成状況に応じて助成上限額を算出して、最大250万円を受給できます。

たとえば、月80時間超の36協定を月60時間以下に設定すると100万円が支給額となり、月60時間超80時間以下の設定は50万円となります。そして、時間単位年休の整備は50万円が支給されます。

助成率は4分の3です。ただし、従業員30人以下の事業場で、かつ労働能率増進に役立つ設備・機器の導入経費が30万円超の場合は5分の4となります。

「勤務間インターバル導入コース」では、「労働時間短縮・年休促進支援コース」と同様の取組を行い、新規に9時間以上のインターバル制度を導入しなくてはなりません。インターバルが11時間以上の場合は100万円、9時間以上11時間未満は80万円が支給されます。

上記2つのコースは以下の取組を実施すると、支給額が加算されます。賃金を3%以上アップさせると、その労働者数に応じて助成金上限額を15万~150万円が支給されます。また、5%以上アップさせれば、24万~240万円が加算されるとのことです。

この働き方改革推進支援助成金が公募されるかどうかは、予算が通ってからの話になります。しかし、基本的には現状の計画のまま実施されるものと考えられます。

来年度の助成金申請を考えている場合は、厚生労働の助成金関係のページを随時確認したり、助成金に関する報道をチェックしたりするなどして、来年度の助成金の動きに注目しておくことをおすすめします。

補正でも中小企業支援に注力

ちなみに、19年12月13日、厚生労働省より令和元年度補正予算案が公表されました。中小企業支援に関する予算は35億円と、前年度の平成30年度第二次補正予算9.9億から4倍近いアップとなっており、より中小企業支援に力を入れていくことがわかります。

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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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