
戸建住宅の温熱環境の在り方は主に、国の省エネ基準のほか、さらに高いレベルとして高気密・高断熱や自然エネルギー活用のパッシブデザインがあり、その対応は従来、省エネ基準適合の方が容易と言えた。しかし『平成25年省エネ基準』(現在は『平成28年省エネ基準』)は『平成11年省エネ基準』と比べ計算要素が増えたため、仕様規定しか扱えない地域工務店によっては「容易」でもなくなり、パッシブの分野でも本格的な指標が普及し始めるなど、その環境は数年前と比べ高度化している。こうした環境への対応としてYKKAPは2013年度に社内研修制度『YKKAP 省エネ建築塾』を設立。「窓を語る営業は家も語る」を標語に掲げ、地域ビルダーが目指す省エネ性能実現を、窓を含めトータルサポートできる提案営業能力を持つ社員『Sales Engineer』(セールスエンジニア)の育成を進めている。今年度から新たに塾の参加者を従来の営業以外の職種にも拡げ、11日には研修のしめくくりとしてパッシブデザイン住宅の現地視察を行った。