兵庫県三木市の南東部、神戸電鉄緑が丘駅前に広がる大規模住宅団地の一部は、大和ハウス工業が1971年から3期にわけて約5500区画を分譲した。
第1期開発エリアの高齢化率は約39・9%となり、同時期に開発された全国の大規模住宅団地と同様に、ニュータウンは『オールドタウン』になりつつある。
同社は、既存の住民がいつまでも健康に住み続けられると同時に、若年層が継続的に流入し住み続ける、「永続的に続く街」を目指し、三木市や大学、企業、地域住民などが連携して、郊外型住宅団地の魅力向上に取り組んでいる。
4つの実証事業が進行中
同社が開発した郊外型戸建住宅団地「緑が丘ネオポリス」では現在、三木市生涯活躍のまち推進機構が主体となり、町の再耕に向けて(1)自動運転車両によるコミュニティ内移動サービス(2)クラウドソーシングと高齢者・障がい者の就業環境整備(3)高血圧症の重症化予防(4)サテライト拠点整備と移住の場の整備――の4つの実証事業が進行中だ。
人口密度の薄い戸建住宅団地は、市場に任せていても新しいサービスは入ってこない。そこで、団地に関係する産官民学で構成する一般社団法人「三木市生涯活躍のまち推進機構」を立ち上げ、各種サービスの提供体制作りに取り組んでいる。
高齢化した既存の住民が安心・安全・健康に住み続けられると同時に、子育て層も継続的に流入するような、魅力的な住宅団地を目指している。