リフォーム団体登録制度、3団体の意気込み

登録はゴールではなくスタート

(一般社団法人ベターライフリフォーム協会・神﨑茂治会長)

当協会は、一般会員と推進会員、運営会員、協力会員からなる組織だ。一般会員は、地域の住宅リフォーム事業者(申請中を含めて約180者)、推進会員は一般会員にリフォーム商材を供給している流通業者と位置付けている。運営会員は、住宅部品メーカーやエネルギー事業者、資材流通事業者など25者、協力会員は関連団体など4者(いずれも14年12月末現在)で構成される。

一般会員の経営力や資質の向上をサポートする体制として、部品メーカーだけでなく、広域に住宅資材を取り扱う建材商社が運営会員となっている点が当協会の特徴だと考えている。リフォーム業務品質向上や顧客対応力向上などの支援を行い、リフォーム業界のより豊かで健全な発展を支援するのが当協会の役割だ。

当協会は約6年前、住宅産業の将来においてリフォームが重要だと考えた10人ほどの有志による住宅インフィル・リフォーム懇談会の活動が基盤になった。学識経験者や消費者団体をメンバーにした専門委員会を設置し、リフォーム市場活性化のための情報交換、技術的な評価システム、消費者に気付きを与える方法などの検討を重ね、13年4月に一般社団法人としてスタートした。14年9月に住宅リフォーム事業者団体登録制度が創設されたことを受け、同制度への早期登録を目指している。住宅リフォーム市場活性化の方向性は、懇談会の設立当初から変わらない。

リフォーム市場拡大には提案力の向上が必須

リフォーム市場の過半数は、水回り機器の修理・取り替え需要が占めている。20年に市場が倍になるのならば、現在の事業者だけでは市場は成り立たない。事業者の数が増加しなければならないし、既存の事業者の事業領域を拡大しなければならない。水回りのリフォームのみを扱っていた事業者は、断熱、耐震などの性能向上リフォームの提案ができるようにレベルを上げてもらいたい。

インフィルリフォーム関連の業界組織は当協会のほかにもたくさんある。取り扱う商品や部位別、工事業種別、リフォーム工事の規模も違えば、地域によっても異なる。

当協会は、リフォームの問題となっている「お客様との接し方」や「業務品質の向上」に重点を置く。業務品質は、事業者の規模の大小や地域、取り扱う工事内容に関わらず、全国共通部分だ。前身の懇談会で議論した成果を落とし込んだガイドラインや冊子などを用意して、リフォーム事業者の業務品質向上をサポートしていく。
技術や技能を教えるのではなく、リフォーム契約時にエンドユーザーとの信頼関係を構築するための、ノウハウや注意点などを教育する。住宅リフォーム事業者団体登録制度への登録を当面の目標としているが、登録はゴールではなくスタートだと認識している。会員同士が連携しながら成長する体制を構築したい。さらに、会員だけでなく、入会を検討する事業者への講習会も積極的に行っていく。

2015年01月01日付4面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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