2016年01月08日 |

「おそらく告示が出る来年以降、林産業を地元の基幹産業に抱える自治体を発注者とする、地域振興のシンボリックな意味合いを持つCLT建築が増えるだろう。
だが本当にCLTの消費量を増やそうとするのであれば、そのような官需以外に民需での市場開拓を欠くことができない」、「民需でも非住宅に留まらず、住宅用途で広く使われるようにならなければいけない。
その時、設計者に『ここはぜひCLTを使いたい』と思わせる用途を中長期的に生み出せるかどうかで、消費の伸びが決まると思う」
日本CLT協会ではCLT実験棟の構造上の特長について、「CLTの空間的な特長を引きだそうと、3メートルの片持ちのバルコニーや、6メートルの吹き抜け空間、室内側を『現し』などの試みを行った」と説明している。来年度以降、建築研究所と共同で、階下に及ぼす歩行振動音の影響といった住宅としての用途・使用を強く意識した実証実験を、本格化させる方針だ。