かつて新築戸建住宅の需要拡大に貢献したアルミ窓の新製品が、姿を消そうとしている。
同住宅用の断熱性能の低いアルミ窓の生産を終了する方針を既に明らかにしていたYKKAP(東京都千代田区、魚津彰社長)に続き、このほど三協立山・三協アルミ社(富山県高岡市、豊岡史郎社長)とLIXIL(東京都品川区、瀬戸欣哉社長)も同様の方針を示したことで、大手窓メーカー3社の全てが近い将来、従来型の断熱性能の低い新築用アルミ窓の扱いを終える運びとなった。
今後前述3社による新築戸建住宅用窓製品の供給のあり方は、各社の窓事業戦略の内容が色濃く反映するものとみられる。
大手窓メーカー3社のうち新築戸建住宅向けアルミ窓の生産終了の方針を最も早く明らかにしたのはYKKAPだ。2023年3月に次期社長に内定していた当時の魚津副社長を登壇説明者とする魚津新体制事業方針説明会後の質疑応答の中で、住宅産業新聞の質問に対し魚津副社長(当時)が2030年度までに新築戸建住宅用途を含む木造建築物用アルミ窓の生産を終了する方針であることを、明らかにした経緯がある。
魚津社長はその後、今年3月に行った25年度スタートの新中期経営計画を説明する方針説明会における質疑応答の中で、記者側からその具体的時期を問われ「27年めど」と回答した。