注目の助成金(82)「労働時間適正管理推進コース」追加 | 住宅産業新聞

注目の助成金(82)「労働時間適正管理推進コース」追加

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2021年4月1日、厚生労働省の大人気の助成金「働き方改革推進支援助成金」の公募が開始しました。この助成金には、勤務間インターバル(終業から始業までの間に一定の休息時間を設けること)導入を支援する「勤務間インターバルコース」や、時間外労働の削減や年休取得を支援する「労働時間短縮・年休促進支援コース」がありますが、今年度から新たに「労働時間適正管理推進コース」が追加されました。

そこで今回は働き方改革推進支援助成金(労働時間適正管理推進コース)について解説します。

20年4月1日より、賃金台帳等の労務管理に関する書類の保存期間が3年間から5年間になりました。当面の間は経過措置として3年間のままで良いことになっていますが、いずれどの事業主も5年間に延長する必要があります。

そこで厚生労働省では、事業主による労務管理書類の適切な保存及び労働時間の適正管理を推進するため、労働時間適正管理推進コースを設けました。労働時間適正管理推進コースでは、労働時間の適正管理の前段階として行う、時間外労働削減に資する取り組みに対して、その費用の一部を補助します。

申請の流れとしては、まず交付申請書や事業実施計画書等の書類を労働局に21年11月30日までに提出します。交付決定を受けた後、提出した計画に沿った取り組みを22年1月31日までに実施し、22年2月10日までに支給申請を行います。

支給対象となる事業主は中小企業事業主であり、「勤怠や賃金等を統合管理できるITシステムを導入していないこと」「就業規則等に労務管理書類の5年間保存が規定されていないこと」「就業規則等に年5日の年次有給休暇の取得に関する事項を盛り込んでいること」等の要件を満たしている必要があります。

時間外労働削減に資する取り組みとして支給対象となるのは、以下9つです。(1)労務管理担当者研修(2)労働者への研修、周知・啓発(3)社会保険労務士、中小企業診断士等専門家によるコンサルティング(4)就業規則・労使協定等の作成・変更(5)人材確保に向けた取り組み(6)労務管理用ソフトウェアの導入・更新(7)労務管理用機器の導入・更新(8)デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新(9)労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新」となります。特に(9)の「労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新」は時間外労働削減に資することを説明できれば、複合機、洗車機、キャッシュレス決済等幅広い経費が対象になります。尚、パソコン、タブレット、スマートフォンは対象外となります。

この9つの取り組みの1つ以上を実施して時間外労働を削減した後、「成果目標」を達成する必要があります。「成果目標」は以下3つあります。「1.勤怠管理と賃金計算等をリンクさせ、労務管理データを統合管理できるITシステムを導入する」「2.労務管理書類の保存期間を5年にすることを就業規則等に規定する」「3.労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドラインに関する研修を労働者及び労務管理担当者に対して実施する」となります。

以上の取り組みを交付決定日から22年1月31日までに行う必要があります。

支給額は最大50万円、補助率は原則4分の3となります。尚、常時使用の労働者数が30人以下であり、かつ、上記支給対象の取り組み6~9を実施する場合であり、かつ、その所要額が30万円を超える場合、補助率は5分の4にアップします。

そして、対象事業場の一定数の労働者の賃金額を3%または5%以上引き上げた場合、一定の金額が加算されます。最も金額が低いケースは労働者1~3人の賃金を3%以上引き上げるケースであり、15万円が加算されます。また最も金額が高いケースでは、労働者11~30人の賃金を5%以上引き上げると、1人当たり8万円が加算されます(最大240万円)。

交付申請は21年11月30日までですが、働き方改革推進支援助成金は例年大変人気があるため、早々に予算が尽き公募終了となる可能性があります。申請を検討している方は早めの対応が必要です。

    株式会社ナビット(https://www.navit-j.com/)
    東京都千代田区。「地下鉄乗り換え便利マップ」などを展開するコンテンツプロバイダー。地域特派員5万8100人の全国の主婦ネットワークにより、地域密着型の情報収集を得意とする。
    最新の情報は、助成金・補助金の検索サービス「助成金なう」へ
2021年04月15日付2面に掲載
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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