注目の助成金(44)厚労省の助成金申請時の留意点は?

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厚生労働省では毎年、仕事と家庭の両立支援のための助成金やキャリアアップ助成金などの多数の助成金を公募しています。しかし助成金を受給するには、対象労働者が雇用保険の被保険者であることが必須です。また、助成金申請の際に必ず雇用契約書または労働条件通知書が求められます。

今回は厚労省の助成金を申請する際に必要な条件と書類について解説します。

(1)雇用保険の被保険者について

原則1人でも雇用している限り、雇用保険の加入手続きが必要です。「1週間の所定労働時間が20時間以上」、「31日以上の雇用見込みがあること」という条件を満たしていれば、労働者や使用者の意思を問わず、必ず雇用保険の被保険者となります。つまり、正社員だけでなく、派遣社員や契約社員、アルバイトも雇用保険の被保険者になる場合があります。

また、「代表取締役や常務などの役員(※労働者的性格が強ければ雇用保険の被保険者)」、「高校生や大学生などの学生(※新卒社員として働くことが決まっている学生、通信教育・夜間・定時制の学生などは例外)」、「他に生計を立てる手段があり、臨時・内職的に日雇労働をする者」、「業務委託契約者(在宅ワーカーなど)」 は対象外とみなされます。

対象労働者が雇用保険の被保険者であれば、助成金申請は可能です。しかし、雇用保険の被保険者を解雇した場合、一定期間申請できなくなります。たとえばキャリアアップ助成金正社員化コースは、対象労働者の正社員転換日の前日から6ヵ月前から1年を経過する日までの間に、解雇者がいると申請できなくなります。助成金は労働者の雇用を守ることが主な目的であるため、解雇者を出した会社に助成金を支給しないのは当然です。雇用保険の被保険者はアルバイトも含まれるため、簡単に解雇しないよう注意が必要です。

ちなみに雇用保険の被保険者になれば、「失業給付金」、「教育訓練給付金」、「育児休業給付金」、「介護休業給付金」などの給付金を受給できます。雇用保険の被保険者は必要に応じて、自分がどの給付金を受けられるか確認しておくことをおすすめします。

(2)雇用契約書と労働条件通知書について

雇用契約書または労働条件通知書をきちんと整備していないと、原則として助成金の受給はできません。

労働基準法では「労働契約の締結時には一定の事項を労働者に明示しなければいけない」とされています。これを明示した書面が雇用契約書と労働条件通知書です。

雇用契約書は会社と労働者双方の記名押印がされています。一方、労働条件通知書は会社の記名押印はあるものの、あくまでも「通知書」なので、労働者の記名押印がないケースがほとんどです。労働契約締結時に「労働基準法上明示しなければ行けない事項」が書面に書かれていれば、どちらでも問題ありません。

「雇用契約書」や「労働条件通知書」の様式をダウンロードする際は、厚生労働省のホームページのものを利用することをお勧めします(https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/roudoujouken01/)。

また、雇用契約書または労働条件通知書には以下の項目を明記しなければなりません 。

▽労働契約の期間▽就業場所▽業務内容▽始業/終業時刻▽休憩時間▽休日/休暇▽賃金の計算方法/締日支払日▽解雇を含む退職に関する事項

これ以外にも細かく書いてある分には構いません。これらを書面にて2部作成し、片方は会社が、もう片方は労働者が保管するのが基本です。

ほとんどの助成金でこの雇用契約書または労働条件通知書が必要になるため、絶対に用意しなければなりません。どのように作成したらよいかわからないときは、社会保険労務士などの専門家に依頼するのもよいでしょう。

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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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