
プライムライフテクノロジーズ(東京都港区、北野亮社長)は4日、まちづくりの一環として、大型分譲地内の遊休地に移動サービス車を誘致し、居住者の利便性向上を図る取り組みの事業化に向けた検証を本格化させると発表した。
今年6~8月に兵庫県芦屋市内で実施した実証実験では、延べ2901人が来場。買い物やサービスを受けるだけでなく、近隣住人の交流機会や賑わいの創出にもつながった。
同社は、「サービス・オン・モビリティ」によって、暮らしをより便利に、豊かにする同サービスを「プライムマルシェ」と名付け、10月末から同社グループが開発する分譲地などで実証実験を継続し、事業化に向けた検証を進める。
同事業は、飲食や音響ルーム、ペット用品販売などのさまざまなコンテンツを搭載した移動サービス車が大型分譲地内の遊休地で、地域住民にサービスを展開するもの。日本最大級のモビリティビジネス・プラットフォーム「SHOP STOP」を運営するメロウ(東京都千代田区、森口拓也社長)と共同で企画した。
地域のニーズや空き区画の広さ、季節など、フレキシブルにサービスを展開できるのが特徴だ。都市部と郊外で受けられるサービスに差が生じる問題や、コロナ禍による外出機会の減少などの生活様式の変化、EC等の台頭による飲食・物販店の倒産、遊休地の有効活用、コミュニティーの希薄化、災害などの有事に備えたまちづくり――。住民や事業者、土地所有者などが抱える課題に対して、プライムマルシェが解決策を提案したいという。