
新型コロナウイルスの感染拡大の影響が住宅設備業界の「供給」や「催し」に顕在化し始めた。
TOTO(福岡県北九州市、喜多村円社長)は18日に「弊社商品納期に関するご案内」として、中国における新型コロナウイルスの感染拡大で現地の部品製造と物流に遅延が生じ、輸入したそれらの部品を使い完成品として日本で販売するトイレとシステムキッチンの新規注文の納品が、通常より時間がかかる状況になっている――と発表。19日には対象製品に、さらに洗面化粧台を加えた。
住設業界の催しやイベントは20日以降、中止・延期が相次いでいる。厚生労働省が20日に発表した「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」の中で、現時点で政府として一律の自粛要請を行うものではない――としつつ、「イベント等の主催者においては感染拡大の防止という観点から―略―開催の必要性を改めて検討していただくようお願いする」とコメントされていることもあり、催し・イベントを中止・延期する動きが拡大しそうだ。
25日の時点で中止・延期された住設業界の催し・イベントは、21日のケイミュー「KMEW全国代理店社長様ご懇話会」、25日の一般社団法人日本エクステリア学会「第7回活動報告並びに発表会」、3月12日のノーリツ「太田敏郎お別れの会」、3月3日~6日の日経メッセ「第26回建築建材展2020」、3月6日の一般社団法人日本ガス石油機器工業会「総会懇親会」、3月13日・14日のジャパン建材「第42回ジャパン建材フェア」――など。
催し・イベント以外では、LIXIL(東京都江東区、大坪一彦社長)が26日に予定していた窓商品戦略の記者発表会も中止・延期が決まった。
大規模な催し・イベントに利用される東京ビッグサイトによると、19日時点で3件だった催し・イベントの中止申し入れは厚労省が「イベントの開催に関する国民の皆様へのメッセージ」を出した翌日の21日には、東京ビッグサイトに隣接するTFTビルでの開催を含め新たに5件が加わった――と説明している。