環境省が2017年12月から18年2月末まで行っている「COOL CHOICE ZEH宿泊体験事業」。政府が2020年に新築住宅供給の過半数とする目標を掲げるZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)が、どのような住宅なのか一般ユーザーに体感してもらおうと、要件を満たす全国9ヵ所の戸建住宅や集合住宅に無料で1泊の体験宿泊ができるというものだ。
普段、住宅業界に向けてZEHについての情報を発信している本紙だが、今回は一ユーザーの視点でZEH体験宿泊に申し込んだ。
体験宿泊の場となった「RAFFINE石蔵」は、東京都葛飾区亀有にある積水ハウスの賃貸住宅の一室。ここを選んだのは東京23区内在住・勤務の著者のアクセスの良さもさることながら、築40年以上となる木造軸組2階建ての筆者の実家が同じ葛飾区内にあることが最も大きな理由だ。
体験宿泊を行った同日に、古い木軸戸建てである実家とZEHとの差を体感した。加えて、サーモカメラで体感している様子を一部撮影し、視覚的にもお見せできるようにした。
結論を言えば、冬の時期に寒さを感じないZEHの快適さを実感した。
同時に、経済性に捕らわれがちなZEHの取得検討者が気づいていない、住まいとしてのZEHの訴求点や課題もみえてきた。