最後に、私から、入社される皆さんに、あらためて心よりエールを贈ります。私たちは、これまで、たくさんの歴史を学んできました。先ほど申しましたとおり、現在の当社の姿は、先輩たちの努力や苦労の上に築き上げたものですが、しかし、それは過去のことでもあるのです。
歴史を作るのは、誰でもなく、自分たち一人ひとりであるという意識をしっかりと持っていただきたいと思います。
1894年の大造林計画も、別子銅山に勤める一人の土木課長の経営陣への上申書がきっかけでした。皆さん一人ひとりの行動が大きな流れとなり、豊かな未来を築きあげていくということを信じています。
その為には、周囲から言われるのではなく、是非「自ら」挑戦をして頂きたいと思います。人生は生きていく限り、日々、自己との飽くなき戦いであり、挑戦でもあります。挑戦を続ける中で、成功しないこともたくさんあると思いますが、その場合は、常に謙虚にその理由を考えて下さい。本当に強い心というものは、物事を真正面に捉えて、謙虚でひたむきに取り組む心の事です。
そして、自分に限界を設けることなく、改善を重ねながら、何度も目標に向かって挑戦して下さい。あきらめず、本気で取り組み続ける事が、何より大切なことです。
私は孟子の「至誠一貫」という言葉が好きです。この言葉の意味は、何事も真心を持って対応すれば解決できないことはないということです。
誠意を持って自分のベストで立ち向かう、その姿勢はとても尊いものです。知識を得、経験を積むには時間が必要ですが、最も大切なことは物事に臨む心がけであり、思いです。心構えさえしっかりしていれば、その努力は血となり肉となり必ず皆さんの未来を豊かなものにしてくれます。
そしてそのためにも、是非皆さん、心身ともに健康でいてください。健康管理は自分にしかできません。日頃の食事や習慣等、日々の生活をしっかり自分自身で管理して頂きたいと思います。
ご両親から授かった命を大切に、住友林業という舞台で力一杯挑戦して下さい。
今年の入社式は平成最後の入社式であり、輝かしい社会人としての第一歩が新元号とともに始まります。
私達も心を新たに、皆さんと共に、住友林業グループの歴史に新たな成長のページを加えていきたいと思っています。
皆さんの住友林業グループでの大いなる発展を祈りまして、私のお祝いの挨拶といたします。本日は、おめでとうございました。