LIXILがリーダーの育成に力を入れている。国内2万人を超える社員の中から次期社長にふさわしい人材(リーダー候補)を探し出し、リーダーシップ教育制度で徹底的に鍛え上げる。研修を終えた社員はそれぞれのビジネスユニット(BU)のトップに配属させる。さらに、誰がどのように育っているのか、藤森義明社長や各カンパニー社長ら経営陣が人材の情報を共有し、育成状況や起用方法について議論しているという。育成と実務を密接に連携させてリーダーの成長を促す。
『リーダーシップといえばLIXIL』といわれるような会社を目指し、各種の研修制度を構築した人事担当の八木洋介LIXILグループ執行役副社長に話を聞いた。
――人事の役割は
人を活用して企業としていかに勝つか、その方策を考えるのが人事の重要な仕事のひとつだ。
LIXILの『勝ち』の定義は、「豊かで快適な住生活を世界中の人に提供する」という大きな使命のもと、中期経営VISIONで定めた2015年度に連結売上高3兆円、営業利益率8%という業績目標の達成になる。この『勝ち』の定義、業績目標、戦略の社員への周知・徹底も人事が受け持つ。