科学的根拠をまちづくりに活用、「今」「ここ」の「動き」を示すデータ=計画の可視化で新たな都市へ

IT技術の発達であらゆることが、データ化、可視化されるようになった。

実際のところビッグデータの活用は長らく行われ、日々データを応用しているという人も多いだろう。一方、まったく関係がない、活用例も知らないという人も多い。現在、まちづくりへの活用で注目されているもののひとつに、「今」「ピンポイント」「活動」がわかるというデータがある。国土交通省都市局が開いた「データ駆動型社会に対応したまちづくりに関する勉強会」が、データ活用初心者でもわかりやすいデータ・情報についてまとめた。

新たなデータ、科学的根拠に基づいて事業が検討され、効果的なまちづくりが視覚化されれば、住民の理解促進も得やすいとみられている。住民・事業者・自治体が一体となって都市サービスの質の向上につなげることが期待されている。

国土交通省は、「データ駆動型社会に対応したまちづくりに関する勉強会」を2020年秋から今春まで4回開催した。そこで示され、まとめられたのが新しいデータ活用術だ。

準備として、まず目的の明確化、必要なデータの検討がある。

目的は、「街路空間を活用した賑わいある空間づくりに適切なエリアの選定」「災害時の地元・来訪者別の必要な避難空間の検討」など、まちづくりにおける課題や目標を明確化する。有効なデータとは、「通り別の歩行者の通行状況と滞留状況の時間別データ」「駅周辺エリアの滞留人口数」などが挙げられる。

実際のデータには、建築データや人流データ、各種センサー、消費額、そして3D都市モデルなどがある。3D都市モデルとは実世界を仮想的に再現した三次元都市空間情報の集まった土台のようなもので、これに人々の動きやエネルギーデータなどを組み合わせれば、シミュレーションなど可視化して分析しやすくなる。必要なデータは自治体が保有していたり、民間事業者がデータを販売していることもある。

オープンデータや無料分析ツールなどもあるので目的に合えば挑戦しやすい。

2021年06月03日付1面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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