防災科学技術研究所や木を活かす建築推進協議会などの関係機関は、10月27日に実施した実大三次元震動台実験の結果、「長期優良住宅が倒壊」と一部で報道されたことを受け、早ければ今週中にも公式見解を出す。実験は、共に躯体の耐震等級が2相当で設計法が異なる2つの試験体に、建築基準法の規定強度確認で使用される1・8倍の人工地震波を加えたところ、現行設計指針の試験体が倒壊したもの。倒壊試験体は長期優良住宅の認定基準の一つである耐震等級2相当だったが、法的な長期優良住宅としてその他の認定基準は満たしておらず、試験体の倒壊をもって「長期優良住宅が倒壊」とはいえない。関係機関では分析結果を公表し、過った認識の浸透を防ぐ意向だ。