【キッチン・バス特集2018】キッチン・浴室とも微増、システム群が伸び=普及品の仕様向上

キッチン・バス工業会がまとめた2017年度(17年4月~18年3月)の出荷統計によると、キッチン・浴室の両分野ともに前年度実績を僅かに上回るに留まった。

キッチンは、システムキッチンがプラスだったがシンク付きキャビネットのセクショナルキッチンが減少。浴室も、システムバスで集合住宅用が伸びたが戸建住宅向けがわずかなマイナスとなっている。

両商品とも、普及品が中・高級品より相対的に増えているのは、メーカー各社の切磋琢磨によって普及品の仕様が向上し、中高級品との差が小さくなったことが要因とみられる。

キッチン分野

キッチン分野の17年度出荷実績は176万6912台(同0・6%増)とほぼ横ばい。出荷の鈍化は、指針となる住宅着工が、持ち家・貸家ともに3年ぶりに減少に転じるなど厳しい状況となったため。国土交通省がまとめた同17年度の新設住宅着工戸数は、同2・8%減の94万6396戸また、リフォーム需要も期待ほど伸びていないことが要因としている。

うち、主力のシステムキッチンの出荷は133万5430台(同3・7%増)で、同13年度以来、4年ぶりの130万台突破となっている。反面、セクショナルキッチンは43万1482台(同8・2%減)。キッチン出荷全体に占める構成比(完成品ベース)も、同15年度に72・9%だったシステムキッチンは同16年度に73・3%、同17年度には75・6%に上昇。その結果、4台中3台をシステムキッチンが占めたことになる。

かつて日本の台所の主流だったセクショナルキッチンだが、システムキッチンは調理機器、食器洗い乾燥機などの機能を組み込み、多彩な消費者ニーズに応えることが可能なことから、メーカー各社がシステムキッチンに積極的に取り組んできた経緯がある。

システムキッチン出荷を半期別にみると、上半期(17年4月~9月)は64万689台(同3・2%増)、下半期(同10月~18年3月)が69万4741台(同4・2%増)。下半期はわずかに70万台に届かなかったが、高水準となっている。ただ、トップ(OEM向けなど半完成品)を除いた「完成品」出荷では上半期が59万8065台(同2・8%増)、下半期が64万4242台(同3・1%増)だった。

価格帯別にみた完成品出荷数は、高級品が5万9378台(同7・1%増)、中級品40万7376台(同1・8%増)、普及品49万7885台(同6・3%増)。伸びが鈍化する中級品に対し、高級品と普及品が高い伸びを示すなど二極化の傾向が強まっている。特に、ウエートが大きい普及品の伸びの影響が大きく、実数ベースで3万台近い増加だった。

2018年05月17日付8面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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