デコス(山口県下関市、安成信次社長)によるセルロースファイバー断熱材「デコスファイバー」は、脱炭素時代に選ばれる建材として、いち早くカーボンフットプリント(CFP)の取得や全ての段階でCO2排出量の〝見える化〟する仕組みを構築してきた。2050年にカーボンニュートラルを目指している日本では、住宅の環境性能に対する社会的要求水準が高まっている。これから必要な取り組みは何か、前回に続いて取締役企画部長であり東京OFFICEの田所憲一所長に聞いた。
――「デコスファイバー」は、どう差別化を図るのか。
田所 当社では断熱材の価値については、「製品品質×施工品質×環境価値」の3つの軸で明確に定義している。
――「製品品質」については。
田所 デコスファイバーは、リサイクル新聞紙を主原料とした木質繊維系セルロースファイバー断熱材。山口工場および関東工場の両拠点ではJISA9523(吹込み用セルロースファイバー断熱材)認証を取得しており、各種性能が第三者評価により安定的に担保されている。これによって非JIS製品との差別化が明確となり、設計者・施工者・施主にとっての〝安心の基準〟となっている。