2015年03月20日 |

INAXライブミュージアム(愛知県常滑市)は、4月25日から9月6日まで、土の魅力を体感できる土・どろんこ館企画展示室で、企画展「大地の赤―ベンガラ異空間」を開催する。
ベンガラとは、酸化第二鉄を主成分とする赤色顔料の慣用名で、「弁柄」や「紅殻」などと表記されることもある。最古の顔料のひとつとされる赤の着色原料・ベンガラは、色落ちしにくく、防腐・防虫効果もあることから、江戸から昭和初期にかけて、木造建築の建具や軒先、壁などに塗られてきた。また、江戸時代には岡山県吹屋地区で、ローハベンガラと呼ばれる上質なベンガラが生産され、九谷焼や有田焼などの上絵付けや漆器の彩色にも使われた。
同展では、身近な着色料でありながら素性があまり知られていない「ベンガラ」に焦点をあて、歴史や製造方法をひもとき、赤に彩られた品々を展示する。同展は、共通入館料(一般600円、高・大学生400円、小・中学生200円)で閲覧可能。