大成建設ハウジング(東京都新宿区、立川洋之社長)は、壁式鉄筋コンクリート住宅「パルコン」の新デザインシリーズ「モクコンの家」を3月16日に発売した。建築家の隈研吾氏とのコラボレーション商品で、強固な躯体によるパルコンの強靭性と快適性はそのままに、高い木質感を演出する外観とテラスを併設。従来商品とは全く異なる外観・デザインを投入し、新規顧客を開拓する。
モクコンの家は、国立競技場などさまざまな物件で協業してきた大成建設と隈氏との新たな取り組みを模索した結果として誕生した。規格設計として、2階建ての「ノキテラス」と3階建ての「ハコテラス」の2モデルを発売した。デザインテーマは「木のぬくもりと、半屋外スペース」だ。
ノキテラスは、延床面積146・24平方メートル。木質の大屋根の下のワイドに広がるパノラマテラスが内外をつなぐ。吹き抜けのダイニングキッチンが住まいの開放感を高める。
2つのテラスが空間をつなぐ
3階建てのハコテラスの延床面積は162・80平方メートル。半屋外空間の2つのテラスが住宅内外をつなぎ、快適性を向上させる。2階の広いテラスの天井は3階屋根の高さまで伸びており、開放的な空間とした。屋上には庭園スペースを設けた。「これまでの一般的なテラスやバルコニーを超えた、空間の豊かさを持った半屋外スペースを設けた」とする。
2つのモデルの共通点として、「空間をシンプルに作り、住む人の自由、住む人の創造性を生かす場所をたくさん設けた」という。玄関の近くに用意したミュージアムスペースは、人が集う場、仕事場、クリエイティブな発想が生まれる場として機能することに加えて、住宅と社会がつながる際の空間を想定した。