夏仕様の住まい、3つのキーワードとは

省エネ性能

「省エネ性能」は、最新の省エネ基準(2013年基準)をみていこう。従来の省エネ基準(次世代省エネ基準)では、主に住宅の断熱性能を評価していた。最新の省エネ基準でも断熱性能が基本にあるのは変わらないが、加えて設備機器の省エネ性能や、太陽光発電装置や太陽熱温水器などエネルギーを発生する機器のエネルギーも含めて総合的に評価するようになった。

言い換えると、住宅で生活する中でどれだけ効率よくエネルギーを使っているのかという〝燃費〟を測って評価する。自ら電気も創って走行するハイブリッド車の〝燃費〟をイメージするとわかりやすいと思う。〝燃費〟がいい住宅は暑い日にエアコンを使っても、涼しさが外に逃げないから、電気代が少なくて済むし、快適さも保たれる。

少し話はそれるが、省エネ性能が高い住宅は住宅ローン「フラット35」で優遇金利を受けられたり、様々な補助金を受けられるケースもある。いずれにせよ「省エネ性能」が高い住宅は、暑さをしのげる夏仕様の住まいといえる。

自然の力を取り込む

最後が「自然の力を取り込む」だ。太陽光発電や太陽熱給湯といった特別な装置を使わずに、太陽のエネルギーや自然の風を有効に使うように住宅の設計を工夫する方法がある。これはパッシブデザインといわれている。例えば、南からの日差しを防ぐために木を植えるなど植物で日差しを遮ったり、間取りや窓の配置を工夫して熱の逃げ道や風の通り道を作ったりすることだ。

また、地熱を利用する方法もある。これは地中の温度が季節を問わず、ほぼ一定であり、夏は外気よりも低く、冬は逆に高くなる。そこで、地面に管を通して冷暖房に利用すると、少ないエネルギーで季節を問わず快適な温度に保ってくれる。自然の力を取り込むことを考えた住宅は、自然で快適な夏仕様の住まいであるといえよう。

ユーザー版2014年夏号から記事を抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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