地価上昇地点数が過去最低の水準を更新した。国土交通省が18日に公表した2010年1月1日現在の公示地価によると、全国平均で住宅地がマイナス4・2%、商業地でマイナス6・1%となり、2年連続で全都道府県でマイナスを記録した。住宅地の下落要因としては、同省では、東京都港区や渋谷区など上昇していた地点の地価が下落したことに加え、景気の落ち込みで利便性が低い地域を中心に地価が下落したとみている。
継続的に地価動向を調査している2万7410地点のうち、上昇したのはわずか7地点で、うち5地点が名古屋市緑区で、来年3月に地下鉄の路線延長を控えた住宅需要の高まりが一因となった。上昇地点が一ケタ台となったのは初めて。1970年に調査を開始してから最低だった09年を下回り、過去最低だった。