中国の新型コロナウイルス感染拡大、水回り・建材に打撃=受注停止や納期遅延

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中国における新型コロナウイルスの感染拡大で水回り・建材製品の供給に支障が出ている。

水回りを扱う大手住宅設備機器メーカーは2月の上旬から下旬にかけ、全社がシステムキッチンや温水洗浄便座付トイレなどで受注の停止や納期遅延が生じていることをホームページで明らかにした。

このうちパナソニック・ライフソリューションズ社(大阪府門真市、道浦正治社長)、LIXIL(東京都江東区、大坪一彦社長)、永大産業(大阪市住之江区、枝園統博社長)では建材の一部にも納期遅れや受注停止が生じているとしている。この事態を受け水回りメーカーの一部では住宅事業者からの〝施主への引き渡し期日優先〟の要望への対応で、住宅事業者と取り決めた納入日までに調達できなかった食器洗い乾燥機などのシステムを構成する構成品は取り付けずに、システムキッチン製品を納入するところもある。

すべてのメーカーが、自社が扱う全製品の納期が通常に戻る時期について現時点では明確に提示できないとの立場をとっている。

システムキッチン、温水洗浄便座付トイレ、洗面化粧台といった主に水回り製品の納期遅延や受注停止を2月に公表したメーカーと公表日は、5日永大産業、18日TOTO(福岡県北九州市、喜多村円社長)、20日クリナップ(東京都荒川区、竹内宏社長)、21日トクラス(静岡県浜松市、佐々木良社長)およびLIXIL、25日パナソニック・ライフソリューションズ社(以下パナ・ライフ社)。このほかタカラスタンダード(大阪市城東区、渡辺岳夫社長)も27日、住宅産業新聞に一部で納期遅れが生じていると説明した。

「水回り」は全大手が影響

前述のメーカーのうち、システムキッチンや温水洗浄便座付トイレといった〝水回り〟以外に〝建材〟でも供給に支障を来したのは永大産業、LIXIL、パナ・ライフ社――の3社。

永大産業は2月5日、同14日、同17日、同19日、同28日と相次いで中国での新型コロナウイルスの感染拡大が製品供給に及ぼす影響についてホームページで状況を発表。日が進むにつれ影響が解消された製品もあるものの、3日の時点でいまだに内装ドアや階段回り部材(シンプルタイプ)などの一部の建材製品で受注を停止している。

パナ・ライフ社は3日の時点で、2月19日に受注を停止したシステムキッチン(レンジフードなどの機器類を含む)全シリーズとトイレ「アラウーノ」全シリーズおよび「アラウーノV」、同20日に受注を停止したビルトイン食器洗い乾燥機全シリーズ(NP品番)について、受注停止措置を継続している。同社はこのほか、システムバス、洗面化粧台、内装ドア、収納用建具、テクノビーム、照明器具、住宅用エアコン、換気扇、IHクッキングヒーター、エコキュート、電気温水器、ドアホン、温水洗浄便座、パワーコンディショナーについて、納期遅延の可能性を表明している。

大手住設建材メーカーの全社で納期遅延もしくは受注の停止措置が生じたのは、中国で生産される部品・部材を使用しているメーカーと、そのメーカーからOEMでシステム製品の構成品を入手しているメーカーが、中国における新型コロナウイルス感染拡大で調達に支障を来たしていることが理由だ。

3日時点で納期遅延対象の製品数が、トイレ、洗面化粧台、システムキッチン、ユニットバス、水栓金具、電気温水器、タイル、石材――とパナ・ライフ社に次いで多いLIXILは、中国に生産工場が7工場あり、このうち上海(衛生陶器)、蘇州(水栓金具・シャワートイレ)、天津(衛生陶器)、江門(水栓金具)、清遠(衛生陶器)の5工場が水回り関係となっている。

「現地からの調達困難」国内へ波及

LIXILグループ(東京都江東区)の瀬戸欣哉社長は1月31日の2020年3月期第3四半期決算説明会の質疑応答の中で新型コロナウイルスの影響を聞かれた際、「コロナウイルスの影響は2月、3月に現れる可能性はあるかと思う」「1番のリスクは春節が終わった後に(工場に)人が戻ってこられるかどうか。2つ目がベンダーなどから部品の供給を受けられるか」と答え、このうち今回の納期遅延の主な背景の後者について「中国のベンダーはどのベンダーがどのベンダーに(部品や製品を)売っているかの複雑性がかなり高く、日本(国内)の仕入れ先も中国から買っているという場合がある。また、中国の(ある)サプライヤーがコロナウイルスの影響を受けない地域にあったとしても、仕入先が原料を武漢から買っているということもあり得る」と説明。「BCPプランを立て続けなければいけない」と懸念を示していた。

欠品部品「なし」で納品

システムキッチンを製造・販売しているトクラスは外部から調達しているIHクッキングヒーターと食器洗い乾燥機の調達が遅延しているため、2月25日から施主への引渡し期日の優先を望む住宅事業者に対して、IHクッキングヒーターや食洗器なしの状態でのシステムキッチン納入を始めた。同社では納入後に改めてそれらの製品を購入し設置する場合は、同社以外の他社に製品を発注することも認める対応を取っている。

また、永大産業ではシステムキッチンの納入について、調達が間に合わない食洗機やIHクッキングヒーターで指定品以外の代替が可能で先方の理解を得られた場合は代替品を組み込んで完成品納入とし、当初通り指定品での納入を求められたものについては納期遅延での対応としている。

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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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