
ミサワホーム(東京都新宿区、作尾徹也社長)とNECネッツエスアイ(東京都港区、大野道生社長)は6月30日、国立極地研究所(東京都立川市)で合同帰国報告会を開催した。
報告会では、第65次南極地域観測隊(越冬隊)に参加した松本巧也氏(ミサワホーム)と清水岬氏(NECネッツエスアイ)が南極での作業内容や暮らしぶりなどを報告。
松本氏は、老朽化による建替工事が進む夏季隊員宿舎の進ちょくや内陸作業用モジュールの組立工事、既存施設の維持修繕・改修工事について説明。南極という過酷な環境下での生活・仕事の経験を通じて「日本では当たり前に整備されているインフラのありがたさ、新設・維持保全するための努力などに気付く貴重な経験になった」(松本氏)と振り返った。
両社は、南極地域観測事業への継続的な貢献が評価され、情報・システム研究機構国立極地研究所の「南極観測パートナー企業認定制度」の認定企業に登録されている。今回、同制度の取り組みの一環として、初の合同帰国報告会が実現した。報告会を通じて、認定企業の成果をアピールするとともに、南極観測事業への理解と関心を促す。
NECネッツエスアイは1987年(29次)に多目的衛星データ受信システムの基礎工事に着手、88年(30次)に建設してから、越冬隊員を毎次派遣している。2003年(45次)には衛星通信システムを建設。南極(昭和基地)と極地研(東京)の通信環境を構築した。