ミサワホーム(東京都新宿区、作尾徹也社長)は、木質系工業化住宅の企画商品ブランド「スマートスタイル」の新商品「スマートスタイル・ルーミエ」を4月20日に発売した。
「家族の今を愉しみながら未来につなぐ、サステナブルな住まい」をコンセプトに、主にミレニアル世代の共働き子育て世帯を想定した間取りや空間を作り込んだ。過去の建築事例や最新トレンドを反映したプランのなかから顧客が選ぶ合理化された住まいづくりにより、建築費を抑える工夫も盛り込んだ。
「『環境』と『暮らし』『街並み』という持続可能な住まいの3要素に対して、あらかじめプランが決まっている企画商品だからこそ対応できる」(同社)とアピールする。
新しいライフスタイル創出
同社は企画住宅について「コンセプトを提案し、新しいライフスタイルを創出する」という狙いを込めているという。新商品のルーミエは、コロナ禍を経て一変した暮らしの快適性や高い環境性能を両立しつつ、新時代のさらに一歩先を見据えた新しいライフスタイルの提案に挑戦している。
カタログモデルプランは、約2・7メートルの高天井空間と「食」を起点にしたゾーニングで家族のコミュニケーションを促す。「コロナ禍で自宅での料理や食事の頻度が2倍に増えており、今後もこのスタイルを継続したいという希望が多い」という調査結果から、「食」を重要視。ダイニング・キッチンを1階の中心に据え、南側の大開口窓の先に続く屋外テラスと約3メートルの天井高のリビングをつなぐ。パントリーや洗面室、洗濯室、脱衣室、浴室などは北側に集中させて家事効率を高めた。洗濯室にはガス乾燥機を導入するためのガスコンセントも用意した。
2階は、家族の成長にあわせて可動間仕切りで1部屋を複数の部屋に変更できるマルチゾーニング設計を採用した。各居室の収納はファミリークローゼットに集約した。このほか、壁や天井の仕上げ材に吸音材を採用して室内の残響時間を調整した個室を設定。仕事や勉強、オンライン会議、趣味の音楽鑑賞など、長時間の滞在でも快適に過ごせる環境を整えた。
企画商品でも「選ぶ楽しさ」を提案
企画商品でありながら、住まいづくりの「選ぶ楽しさ」も備えた。同商品で初導入した「ミサワスタイルセレクト」は、同社の過去の建築実績や最近のニーズ・トレンドを反映したプランや間取り、インテリア、キッチン・サニタリーについて、家族構成やライフスタイルに合わせて数パターンから選ぶことができる。例えば外観は、淡い・温かい・メリハリの3つの色合いと、吹き付けやタイル、サイディングを組み合わせた3種の計9パターンから選ぶことができる。
顧客との打合せは、オンライン上で情報を一元管理するデジタルツール「マイホームページ」とオンライン上でプレゼンや打合せが可能な「EMI LITE」を活用。チャットやメール、写真などのデータを使い、円滑な打合せを実現。共働きで忙しいミレニアル世代に適した住宅づくりを提案する。
全国の分譲地で展開
同商品は、木質パネル接着工法の企画商品で、一般地域向け22プラン・多雪地域向け10プランの計32プラン(東西反転プラン含む)を用意した。販売エリアは北海道と沖縄県を除く全国。高天井・大開口としながら、太陽光発電設備や高断熱設計により標準仕様でZEHに対応する。一次取得層がメーンターゲットで、価格帯は2500万~2800万円台。
販売目標は初年度200棟。全国40ヵ所の分譲地で同商品を建設しており、実際の建物を見ながら家づくりを進めることができる。