
補助金によっては申請時に納税証明書や履歴事項全部証明書の提出が必要となる場合があります。納税証明書は「未納額がないこと」を証明する書類です。そのため、仮に納税する必要がないとしても、その税金に係る納税証明書の提出が必要となります。国や自治体の補助金の財源は税金であるため「税金をきちんと納めていない事業者には当然補助金は支給しない」ということです。履歴事項全部証明書は登記されている法人の情報が記載された書類で、「その法人が実在するか」「申請書に記載した会社情報と一致しているか」等が審査時に確認されます。
今回は東京都で公募されている補助金を事例に、納税証明書や履歴事項全部証明書について解説します。
まず、納税証明書について解説します。東京都の補助金では「法人事業税」と「法人都民税」という地方税の納税証明書の提出が求められます。法人事業税とは、法人が利用する行政サービスの維持にかかる経費を確保するために課される税金です。法人都民税とは都内に事業所がある法人に課される税金です。個人事業主であれば、「個人事業税」・「住民税」の納税証明書が必要です。
ここで注意すべきなのは納税証明が求められているのはあくまで地方税であり、国税ではないことです。誤って国税である法人税の納税証明書を取得してしまうケースが少なくありません。
納税証明書は直近の事業年度のものを用意する必要があります。たとえば、その法人の決算月が例年5月で、補助金を申請する月が2024年9月だった場合、23年度(22年6月~23年5月)分の納税証明書の提出が求められます。なお、直近事業年度分の納税がまだ完了していない場合、その一期前の納税証明書の提出が認められることがあります。
納税証明書は都税事務所に申請することで取得できます。申請方法は「事務所の窓口へ申請」、「郵送による申請」、「パソコンによるオンライン申請」、「スマートフォンによるオンライン申請」の4パターンがあります。パソコンやスマートフォンによるオンライン申請の場合、電子証明書、法人代表者のマイナンバーカード等の用意が求められます。
続いて履歴事項全部証明書について解説します。履歴事項証明書には「履歴事項全部証明書」と「履歴事項一部証明書」がありますが、提出するのは「全部」の方です。また、登記事項証明書(登記簿謄本)と混同されるケースも少なくありませんが、登記事項証明書は法務局に登記されている情報を記載した書類の総称であり、履歴事項全部証明書はその一部になります。個人事業主の場合は「個人事業の開業・廃業等届出書」を用意する必要があります。
履歴事項全部証明書は以前取得したものをそのまま提出することは認められません。発行後3ヵ月以内のものを用意しておく必要があります。
申請先は事業所が所在する地域を管轄する法務局です。法務局の窓口、郵送、オンラインの3つの申請方法があります。オンライン申請を行う場合は「登記・供託オンライン申請システム」から行います。
納税証明書や履歴事項全部証明書は地域や時期によって取得が遅れる場合もあります。そのため、申請直前で取得するのではなく、なるべく早めに取得しておくことをおすすめします。
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