2016年01月28日 |

全国建設労働組合総連合(全建総連)が今月にまとめた「2015年全建総連賃金実態調査」によると、大工職の1日あたりの賃金(全国平均)は、前年から236円増、1・6%増の1万5415円と微増、12年から3年間の増減で見ると807円増え、5・5%増となった。全体としては上昇傾向にある結果だが、1997年から2000年にかけて大きく減少し、以降徐々に13年間にわたって減少し続けた設計労務単価と同様に下降してきた賃金は、この3年間の上昇分だけでは到底、以前の水準に回復するには至っていない。また「常用・手間請」大工は前年に比べ上昇したものの「一人親方」の建売現場、大手プレハブ及び住宅会社の現場では前年比減少した。さらに今回の調査結果は若年職人の収入実態と、職人不足を60歳代以上の高齢職人が支えている現状も浮き彫りにしている。