LIXILグループ、ペルマ社を米アトラス社に譲渡=通期業績、継続事業の当期利益を上方修正

LIXILグループ(東京都江東区、瀬戸欣哉社長)は1日、同社の完全子会社LIXILが保有するPermasteelisa S.p.A(ペルマスティリーザ社、以下ペルマ社)の全株式を米国のAtlas Holdings LLC(アトラスホールディングス社、以下アトラス社)に譲渡する決定を行い、同日付で株式譲渡契約を締結したと発表した。株式譲渡日は未定。

ペルマ社はイタリアに本拠を置き、アップル新本社社屋やニューヨークのワールドトレードセンター跡地に建設された1WTC・3WTCおよび7WTC、香港の世界貿易センターなどの建築実績がある世界的な企業。LIXILの傘下となって以降は事業遂行能力を超えた受注の確保などで業績が低迷、その立て直しを目指す創業家で前会長の潮田洋一郎氏と、売却を指向する瀬戸氏との間で路線の違いが鮮明となった経緯がある。今回の施策でペルマ社の赤字分が連結業績の非継続事業に移行したため、LIXILグループは同日付で2020年3月期通期業績予想の継続事業に係る数値を2019年5月公表値から税引前利益について6・8%、当期利益は81・8%、それぞれ上方修正した。

LIXILグループの瀬戸社長はペルマ社売却にあたり、「アトラス社は財務面や人的資源の面において長期的な事業支援を行ってきた実績を持ち、ペルマ社にとって理想的なオーナーで大変喜ばしく思っている。LIXILグループは本件を通じて基幹事業以外の分野におけるリスクを低減、これまで推進してきた変革の取り組みを次の段階へと進めることができる。水まわりおよび建材事業のさらなる強化と、成長性の高い分野への資源の投入を進めていく」とコメントしている。

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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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