【キッチン・バス特集2018】デザイン性追求で競争ハイレベルに、既存需要の新たな掘り起こしにも

新築・既存の両分野で暮らしを豊かにする住設機器として、キッチン・バスはその代表格といえる。今やキッチン・バスともに日常で使う機能と性能に関する住設メーカー各社の取り組みは一定の高いレベルに到達し、近年リリースされる商品の差別化競争はデザイン性を追求するハイレベルな領域で行われるようになっている。

今後の人口構成の変化で新築の市場規模縮小が言及されるなか、既存市場のリフォーム需要獲得は重要な課題だ。最新商品を搭載し新築の魅力を高める取り組みに加え、OB客へのアフターサービス強化として、外壁・屋根の塗り替えといった劣化した機能や性能の更新に関する既存需要掘り起こし以外に、高級感のあるキッチン・バスへの取り替えを提案することは、新たな既存需要の創出に役立つだろう。

システムキッチン、〝高級家具化〟でセラミック

住宅設備メーカー大手各社が近年力を入れている〝キッチンの高級家具化〟路線は、キャビネット部分を凹凸の少ないシンプルな平面で構成すると同時に、ワークトップの厚みを従来より薄肉化してシャープさの演出を強め、また、ラインアップカラーもリビングのインテリアとの調和を重視する傾向が強まっている。

その傾向の象徴とも指摘できる動きが、ここ数年で一部のメーカーが行った、キッチンワークトップのセラミック化だ。

一般的に人造大理石製ワークトップのカラーを濃色系にすると、長期の使用で生じるキズが目立つといわれる。これに対しセラミックは、加工性の課題をクリアすれば、極めてキズが付きにくいため濃色系のワークトップを実現できる。

現在の住宅はLDKが連続したオープン空間が標準で、そのリビング・ダイニングに置かれる高級家具は〝ダークブラウン〟などの濃色系に人気がある。また、システムキッチンはキャビネットの平面とワークトップの面積が大きく、特にワークトップは人がLDK空間の中に立った際に視野に入りやすく、そのカラーがLDK空間全体に与える印象面の影響は少なくない。

一部で行われているキッチンワークトップのセラミック化は、〝キッチンの高級家具化〟を追い求めたどり着いた答えの一つといえる。

2018年05月17日付5面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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