2015年09月16日 |
大都市の郊外戸建住宅地団地の一つである「佐倉そめい野」は、初期分譲から23年が経過した今なお、良好な街なみ構成と景観を保っている。住民による建築協定と緑地協定の締結がそれを担保する。20年以上経つ住宅団地で当初の住民から1割くらいが変わっているが、両協定を理解し景観を気に入り入居してくるという。購入前に住民の代表者が協定の内容を説明するなど住民自身による景観を守る努力が実を結び、住民の高齢化率は佐倉市内で一番低い。ただ、それでも住民の減少と高齢化は着実に進んでいる。同世代が同時期に一斉入居しやすい郊外戸建住宅は、年数が経つにつれて高齢化や住民減少の課題を抱えている。住民で組織する建築協定運営委員会の吉田さんは、「(住民の高齢化に伴う)空き家の問題は将来的な課題」としながら、佐倉市とも定期的に情報交換しながら、住民主導で具体的な対策の検討に着手している。