アイカ工業(愛知県名古屋市、海老原健治社長)は23日、7月1日出荷分から化粧ボート製品の設計価格を現行価格から平均して5~15%値上げすると発表した。また、製品のシリーズによっては、この値上げ幅に「収まらないものも一部にある」(同社)とした。
アイカ工業は2021年7月から化粧ボード製品の設計価格をこれまでに2回値上げしており、今回の施策はそれに続く3回目の価格引き上げとなる。
約1年の間に化粧ボード製品の値上げを3回行う事態となった理由について同社は、「製品に使用する資材の価格上昇が止まらない」と説明している。
アイカ工業の発表に先立つ16日にはトーソー(東京都中央区、前川圭二社長)が約7年ぶりに住宅用のカーテンレールと関連部品を値上げすることを表明している。コロナ禍から回復に向かった国内建築市場の需要に充てる製品の供給は、その回復の過程で資源・資材および海上輸送費の高騰、アジアエリアのロックダウンによるサプライチェーン寸断といったグローバル規模の外的環境の悪化などにさらされ続けた。
「さまざまな要因が幾重にも干渉し合って仕入れ価格を押し上げ続け、そのコストアップ分への対応は、もはや1企業のコスト合理化で何とかなるレベルではなくなっている」(大手住設メーカー)状況だ。