戸建住宅大手が木造・木質化で新成長戦略

積水ハウス、スローリビング提案も

積水ハウスは、2004年10月の「スーパーMJシステム」以来となる、木造住宅『シャーウッド』の構法を一新した。鉄骨系のイメージが強い同社だが、鉄の工業化手法を天然木材に活用したシャーウッドには「木造技術で先行していた」との自負心もみえる。「ほかではマネができない技術を打ち出し、後続企業との間を引き離しておく気持ちだった」としている。

今回は、一般的な木造軸組構法の4倍の強度を持つ耐力壁をはじめ、モノコック構造とラーメン構造の両方の長所を合わせ持つ構造、集成材と鋼材を一体化した構造材などを組み合わせた新構法「ハイブリッドS─MJ」を開発。耐震性能を維持しながらも大開口や大空間が可能で、同社が推進する「スローリビング」などの提案強化につなげる。

新開発の「ハイブリッドS─MJ」の中核を成すのが、業界最高レベルの強度を備えた耐力壁「ツインSPウォール」。合板の二重貼りや高耐力接合金物の技術により、一般の木軸構法の4倍の強度を備える。また、独自の接合金物(特許取得済み)の開発で、ラーメンの構造でモノコック並みの堅さを確保できる。第三者機関による型式適合認定も取得した。特に、3階建てのように1階への負荷が大きい場合でも、1階の開口が広くとれる。ラーメン柱を2階や3階に配置したり、耐力壁と併用することも可能で、設計自由度が大幅に向上している。

新開発の構造材「ハイブリッドSR梁」は、集成材の両側をC形鋼で挟み一体化(特許出願中)。最大で6メートルのスパンの大空間設計が可能で、より開放的な室内空間を実現する。強度の確保と窓の設置を両立させる耐力壁「開口耐力壁」は、これまでの高窓・地窓の2タイプに加え、腰窓サイズを追加した。3方向開口など従来以上に採光・通風計画など、快適な暮らしの提案の幅も広がる。

2015年01月01日付2面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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