日射をうまく遮ろう
夏に、室内の温度が上がる最も大きな要因が、外部からの日射熱。そのため、日射を遮蔽することで、室温の上昇を抑え冷房に必要なエネルギーを削減を行う。
気密性能の向上も、隙間からの空気の出入りを抑えるのが狙い。ただ、高い気密性は一方で空気環境の悪化も招くので、必要な換気量を確保しつつ過剰な空気の移動を減らすことが重要としている。
省エネ住宅は、部屋内や部屋間の室温がほぼ均一で、北側の風呂もトイレも寒くなく、小型のエアコンでも良く効き、朝・夕は風通しの良い家が実現できる。
カビやダニ発生や構造材の腐朽の原因となったりする結露も少なく、高齢者が冬の暖房のないトイレや浴室で、心筋梗塞や脳血管障害を起こす「ヒートショック」による健康被害も防止可能なことから、「省エネ住宅」=「快適な住宅」の式が成り立つ。
金利優遇のメリットも
住宅の省エネ化のメリットとして低利融資も。住宅金融支援機構が、各金融機関と提携して実施する証券化ローン「フラット35」の中の優良住宅支援制度「フラット35S」には、省エネルギー性の高い住宅に対し融資金利を優遇する措置がある。
省エネ住宅を一歩進めた最先端の戸建住宅が、スマートハウスやZEHだろう。家電製品や給湯機器をネットワーク化し、表示機能と制御機能を持つ「HEMS」(ホームエネルギーマネジメントシステム)を搭載。家庭の省エネルギーを促進する、エネルギー使用の〝見える化〟など、今後の新たなツールとして期待されており、モデルハウスなどで確認して欲しい。