【夏季特集2016】大手住宅メーカーが注力するZEH、入居者の高い満足度がZEH普及のカギ

積水ハウス、住まいの快適性でZEH率高く

積水ハウスは、2017年1月期の第1四半期(2―4月期)のZEH仕様「グリーンファースト ゼロ」の採用率が7割に達した。

経産省のZEH補助事業への申請には、一般の住宅よりも高い断熱性能に加え、太陽光発電システムや高効率給湯器の設置などが求められている。特に今年から計算方法が変わり、断熱性が強化されたことから当初はZEH化の「ハードルは結構高い」(阿部俊則積水ハウス社長)と厳しい見方をしていた。しかし、蓋を開ければ「想定したよりもわずかな変更で対応できた」(積水ハウス)。4月以降も同社の供給するZEH(ニアリーZEH除く)仕様の割合が高まっているという。

ZEH仕様を満たす上で、もう一つ強化されたのは太陽光発電(PV)容量で、同社も現在の補助基準となってからPV搭載容量が多くなったという。旭化成ホームズによれば、ZEH補助基準を満たすために必要なPV容量は5キロワット程度で、積水ハウスも同程度搭載していると思われる。

13年4月から取り扱っている「グリーンファースト ゼロ」は、ZEHに関して断熱とPV容量以外の変更はない。そのため、「グリーンファースト ゼロ」の提案で、最初から営業がZEHの提案をすることはないという。そもそも新築住宅においては「ユーザーは暮らしの快適さを求めている。快適な住宅が結果としてZEHになっている」(同)。つまり、ZEHに対応するために、これまでの営業提案を変える必要がない。

同社は快適性の高さと省エネ性の両立を商品仕様と提案の両面において最初から意識しているため、結果としてZEHの割合が高くなっているという。

現在のZEH補助対象ではないが、従来の「グリーンファースト ゼロ」に入居して1年後のアンケート調査(15年3月実施)によれば、「満足」「非常に満足」の割合が95・9%を占めた。住まい心地も97・2%が満足と回答。同社は、快適さを提案していることがZEH入居者の高い満足度を達成し、高いZEH採用率につながっているという。入居者の高い満足度がZEH普及のカギといえる。

2016年07月14日付4面から抜粋
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2018年12月25日 住宅産業新聞社 編集部

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